





中国剪紙(せんし)は中国の生活の中で生まれた切り絵です。
昔から生活の中でお守りや祈りの意味を持つ家飾りとして使われてきました。
厄や魔、邪などの悪いものが家の中に入ってこないように玄関や窓に、厄や魔を払うとされる「赤色」を用いて、縁起の良いモチーフの切り絵を飾り、お守りとしました。
日本でも中国でも「赤」は厄や魔を払う色であり、お祝い事(新年、誕生、結婚等)に使われる吉祥の色です。
花様工房の上河内さんは、中国剪紙の魅力にはまり、中国留学中に学んだ剪紙のモチーフ意味や組み合わせ、地域による剪紙の違いなどをベースにしながら中国伝統のモチーフをベースに思わずこちらの気がゆるむ、親しみのある表情の動物や人物の剪紙を制作されています。
抓髻娃娃
あげ巻き髪のこども
髪の毛を中央で左右に分け頭の上で輪を作るように結んだ髪形のことを、(揚げ巻き)といいます。この巻き髪部分が鳥の形になっていて、さらに手にも鳥をつかむ子どもの図案は、中国に伝わる伝統的な図案です。
鳥は鶏で、吉祥の『吉』と同音になっており、大変おめでたい様子をしています。
抓髻娃娃は守護神でもあり、子孫繁栄をもたらす神様でもあります。また邪気を払い、病気を治し、家を守り、時には雨を止ます姿にも変化しながら、地域の人々の暮らしに根付き伝えられてきました。
サイズ A4フレーム(額入り)
*抓髻娃娃は、左右対称図案なので紙を半分に折った折線が真ん中に残っています。
花様工房(kayoukoubou) 上河内 美和
1974年生まれ。中国北京に留学中に剪紙を学ぶ。帰国後、剪紙作家として活動
著書 福をよぶ中国の切り紙「剪紙」(誠文堂新光社)他